他にも、「奇蹟を起せ、日本人よ、真の独立心を持て」「独立の精神なきに等しい日本」「日本も完全な独立の回復を!」と書き、在日米軍基地のない真の独立国を願ってきた。が、ようやく、このような主張を裏付ける論文を、心から共感できる論文を見つけた。向坂逸郎著「独立と自尊」『田中耕太郎,恒藤恭,向坂逸郎集』(田中耕太郎他著、東京創元社 、1955年)である。該当部分を以下引用する。
講話条約と安全保障条約とは、アメリカの力を借りる代わりに、アメリカからは独立と自由とを要求しないという約束をしたことになっている。アメリカの軍事力の直接の支配下にあって、アメリカから独立し自由となるということはありえない。かくして、今日われわれは非独立国になったのであって、国民は、このことをよく考えてみなければならない。今日ほど日本国民が、国民としてみじめな地位におかれたことは、日本の歴史の上でまれであろう。そして、国民が、このことを十分に意識していないだけに、ますますみじめな思いがある。そしてさらに一般新聞紙は、このみじめさをごまかしているだけに、ますます救い難い思いがある。今日ほど、我々に深い内省が要求されている時代はあるまい。p 314
われわれは、はっきりと非独立国日本の存在を意識しなければならない。独立は充分な姿では、誰がなんといおうと存在しないことを知らなければならない。ごまかす癖をやめよう。真実の前に目をつぶることをしないで、堂々と目を開いて、当面する事態に立ち向かう覚悟をしなければならない。そこから出なければ、新しい日本は生まれない。p 316
なんとも拡張高い文章である。考えようによっては、在日米軍基地にせよ、自衛隊の存在にせよ。真実の前に目をつぶってきたからこそ、今日のようなウクライナの戦禍を招いてしまったといえる。日本国憲法の誇り高き精神に確信を持ち、日本国憲法の精神を世界の隅々まで広げる努力をしてきたならば、とこのような戦禍を招くことはなかったのではないか。そう思うと、ウクライナの人々に、ロシアの兵士たちに、申し訳ない。つくづく、そう思う。
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