なぜ気になったのかははっきりしている。たとえ助走期間があったにせよ、「わずか3年間でこれだけのことを成し遂げなれる」ということに、その人間の可能性とエネルギーに惹かれたのである。しかも、 南フランスの施療院から南フランスの北中部のオーヴェル・シュル・オワーズへ移った最後の二カ月間には、一四一点もの油彩、ドローイング、エッチングを遺している(『ゴッホ<自画像>紀行カラー版』、木下長宏著、中央公論新社、中公新書、2014年、p7)
『ゴッホの絵本 うずまきぐるぐる』(結城昌子構成・文、小学館、1993年)には、アルルに引っ越してからのことを「ゴッホは好きな絵をものすごいスピードで描き始めた」「ゴッホの絵は、まるで不安な心を伝えるかのように、どんどん激しくなっていく」と書かれており、彼の画業に対するエネルギー量は、心の不安の大きさをも示しているのだろうか。その辺のことを作品を通じて、もっと研究していきたいと思っている。
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