2020年10月6日火曜日

民主主義の理念、平等原則に反する世襲制

 9月30日に「男系の男子之を継承す』は差別の根源」というというブログを書いた。そこで、「旧憲法を思うとき、真っ先に頭によみがえるのは『男系の男子之を継承す』の語句である。これには、私の感じとしては全く形容しがたいほどの差別 ―― 差別の根源とも言うべきもの(原文は傍点)が居座っている」(『いのちは育つ』(住井すゑ著、人文書院、1985年、p30~31)という文章を紹介した。だから、これは、旧憲法のことと思ってしまった。

 しかし、憲法第2条で、「【皇位の継承】皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する」と、皇室典範が立派に残っていた。確かに、新憲法になってからは、旧憲法のように、国民や議会の関与を許さない不可侵のものではなく、国民の代表でつくる国会により制定され得るものになったが、皇室典範第一条の「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する」が条文として残されていたのである。

 それでは、憲法学者は、この辺のことをどう考えているのかを調べてみた。「憲法一四条の男女平等の原則の例外として許される」と次のように書かれていた。 

 世襲制は、本来、民主主義の理念及び平等原則に反するものであるが、日本国憲法は天皇制を存置するためには必要であると考えて、世襲制を規定したものであろう。そういう世襲制を憲法が認めている以上、女子の天皇即位を否定して男系男子主義を採用する(皇室典範一条)ことも、憲法一四条の男女平等の原則の例外として許されることになる(『憲法第三版』、芦部信喜著、岩波書店、p46)。

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