そこで、全集に収められているものを探しました。そして見つけたのが、『世界大思想全集 第1期 第3 』(河出書房、1959年)です。訳も、次のように、ずっと読みやすいものでした。
スキーピオー君にラェリウス君、全く老年に対する最もふさわしい武器は、いろいろな徳についての知識とその実践とである。それが一生を通じて絶えず涵養されるならば、長い多事な一生の終りに、驚くべき実を結ぶのである。なぜならばそれらの諸徳は、人生の最後の時においても決してその人を見捨てないばかりでなく――確かにそれは最大のことであるが――人生をよく生きてきたという自覚や多くの良い行いの思い出も大変心強いものであるから。(セネカ著「老年について」『世界大思想全集 第1期 第3 』、河出書房、1959年、p6)
最後の部分は、『老境について』では「あまたの行為と思い出とはまたとなく悦ばしいものであるから」でした。どちらも参照するとより理解が深まることがわかりました。
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