2024年3月23日土曜日

総合的な国防という視点

 現代社会において、国防といえば軍事力のみが重視されています。ウクライナ戦争を契機とした防衛費の増加のみが議論されているのもそのためです。そうした傾向に疑問を抱いていましたが、ようやく疑問が解けました。現代において「戦争は人間生活のあらゆる部門がこれに動員集中され、国民の世界観を土台として政治、経済、思想、文化および軍事のあらゆる活動が総合されるようになった」(『現代の戦争』 、高木惣吉著、岩波新書、1956年、p188)のです。
 だとすれば、国防も軍備だけでなく、「政治、経済、思想、文化」など総合的な対応を講じられるべきです。教育予算や文化予算も増額させ、抜本的な改革がなされるべきだったのです。そうして軍備費用の相対的比率を徐々に下げていくのです。そうして憲法の理想に近づいていければいい。ようやく光が見えてきました。
 そういえば、太平洋戦争時に、米国と日本では「経済的などの国力の差が歴然だった」にもかかわらす開戦に踏み切ったことが敗戦の大きな要因であったことは有名な話です。この度も、”総合的な国防という視点を忘れて”軍事費のみに目を奪われていては、真に国民を守り切ることはできないのです。
 戦争は主として武力が中心となり外交、経済、思想、文化などは補助手段として武力に奉仕し、これを援助するものと考えられた。(中略)それが第二次大戦となると初めから戦争は人間生活のあらゆる部門がこれに動員集中され、国民の世界観を土台として政治、経済、思想、文化および軍事のあらゆる活動が総合されるようになった。これを現代戦争とよぶようになったのである。(『現代の戦争』 、高木惣吉著、岩波新書、1956年、p188)

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