台湾有事などで米中戦争が勃発し、日本の国土が戦場となるリスク、しかも最悪の場合、核戦争の戦場になるリスクについて取り上げました。アメリカが計画している新し い地上発射型中距離ミサイルの配備は、そのリスクを飛躍的に高めます。こうした「安保神話」を裏付けるような沖縄の高校生を取材した記事がある。基地を身近に感じてきた沖縄の高校生でも、〈誰も近所に基地があっていいとは思いません〉と言いながら、〈県外での基地負担や、無人島、人工島を活用した基地負担を提案します〉と、米軍基地の存在を前提に考えている。「米軍基地の撤去」など、思いもつかないほど、「安保神話」というものが浸透してしまっているのかもしれない。
日本の存亡にかかわる重大なリスクであるにもかかわらず、残念ながら、その危機感が国民の間で十分に共有されているとはいえません。その最大の要因となっているのが、「いざという時はアメリカが守ってくれる」という「安保神話」の存在です。
(中略)
米中戦争のリスクが高まる今こそ、私たちは日米同盟を絶対視する「安保神話」から抜け出し、日本の国土を戦場にしないための方策を自ら考え、実行していかなければなりません。ここに日本の命運がかかっているといっても過言ではありません。(『日米同盟・最後のリスク なぜ米軍のミサイルが日本に配備されるのか』、布施祐仁著、創元社、2022年、p298)
今こそ、「安保神話」から抜け出し、日本の国土を戦場にしないための方策を自ら考え、実行していかなければならない。しかも大切なのは、全人類が破滅するかもしれない戦争に対しては、「それを回避するためのあらゆる方法を尽くそう」(久野収著『さらばおまかせ民主主義』、佐高信編、岩波書店、1997年、p24)ということであろう。そうした本気度が試されているような気がする。
自分はこれまで、「中国の状況を考えると、沖縄に基地が集中しているのは仕方ない」と思う面もあった。でも、祖父の話を聞いて、「人の感情だって大事だよな」と思い直した。それを考慮せずに語るのは、あまりに冷たい。
〈誰も近所に基地があっていいとは思いません〉
〈県外での基地負担や、無人島、人工島を活用した基地負担を提案します〉
長くて140文字のツイートを計16回。下書きもせず、文章をつないだ。3桁の「いいね」がついた投稿もあったし、「反日売国奴にだまされないように」といったリプライ(返信)も多く届いた。 ——(復帰50年 沖縄県知事選)「#米軍基地」つぶやいてみた 高3、祖父の覚悟知り、朝日新聞、2022年8月30日 ——
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