2022年6月9日木曜日

産業界こそがワシントン

 今、戦争が行われており、ミサイル攻撃や銃撃戦が展開されている。そこにどんな大義があるにせよ、人の命が、人間としての尊厳が無視されていることに変わりはない。この大義というものが曲者だ。水戸黄門の印籠のような力を持って人々を惑わしてしまうからだ。
 しかし、大義の背後にもっと大きな力があれば、話は別だ。その大きな力こそ、「マルクスが資本論で明らかにした『商品の”物象化”』現象であり、資本主義社会に内在した商品(資本)の運動エネルギー」(「プーチンの背中を押した見えない力」より)である。この力がどれだけ大きいものかを示す言葉が、次に示されている「軍産協同」という「新しい権力融合」であろう。
 戦争の遺産で一番大切なものは、アイゼンハワーの離任のあいさつにあった警告のことばですよ。軍産協同です。過去は、産業界がワシントンへ代表を送りこんできた。でも今は彼らこそがワシントンなんです。私たちの想像をこえる軍備とともに、私たちは新しい権力融合にむかってます。それがアメリカの生活の変わらぬ特徴になったんです。(『よい戦争』、スタッズ・ターケル著、中山容訳、晶文社、1985年、p 357)
 ターケルが語っているのはアメリカのことだが、ロシアにしても、日本にしても、「新しい権力融合」というものが存在していることは間違いない。だからこそ、ロシアが軍事行動に出たのであり、日本では軍事力の倍増が叫ばれているのだ。こんな時だからこそ、戦後の初心に立ち返り、理想の光を灯し続けていかなければならない。

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