それではどうすればいいのか。田中さんが明快に答えている。「中国の行動に懸念があるなら、中国と深い交流関係を築き、紛争を起こさないように信頼関係を築く」しかかない、と。
ここで、理想に対する態度について板倉聖宣さんの言葉を思い出す。「ぼくは、理想主義を通したい。勝つかどうかは永遠の課題にしたい」(『板倉聖宣の考え方』、仮説社、p175)というのだが、憲法も同じであり、現実を理由に理想を捨て去るのは正しくない。だからこそ、「本筋は憲法9条を生かした外交努力によって地域の安全をつくること」を続けていくしかないのだ。
軍事研究では、研究者は政府、とりわけ軍事部門の厳しい管理下に置かれ、研究結果などは全て秘密にしなければなりません。政府の指示通りの研究しかできず、研究者として成長する機会を奪われます。
人命を奪い、人権を抑圧する戦争を目的とした武器などの研究は、軍事を放棄した日本国憲法とは相いれません。学問の自由を侵害し、研究者の自律性・主体性を奪う軍事研究は大学ですべきではない。
ソフトに見える岸田文雄首相ですが、日米首脳会談で軍事費の「相当な増額」を約束し、アメリカ追従の姿勢を示しました。
その財源はどうするのか。国債発行による借金の上、本当にお金をかけるべき教育や福祉など喫緊の課題には一切手を付けないでしょう。私たち市民はだまされてはいけないし、きちんと怒らなければいけません。
中国や北朝鮮の脅威をロ実に「カにはカで」という発想は、ロシアのプーチンと同じ価値観です。もし中国の行動に懸念があるなら、中国と深い交流関係を築き、紛争を起こさないように信頼関係を築くしかありません。本筋は憲法9条を生かした外交努力によって地域の安全をつくることです。(「『赤旗』、2022年6月6日」より)
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