2022年6月1日水曜日

「人間優先の市場原理」に!

 新自由主義と言われるようになったが、早い話、「効率優先の市場原理」というものである。最近のことで言えば、コロナウイルスが真っ盛りの頃、保健所が大変だった。こんなところにも「効率優先の市場原理」というものが働いた結果、いつの間にか統合されたり廃止されたりして保健所が少なくなっていたからだ。
 効率優先と言えば聞えはいいが、人命軽視の側面が隠されているだけである。その点、同じ市場原理に基づく「ブラック企業」とか「死の商人」は分かりやすい。にもかかわらず、問題視されて解決する気配は全くない。逆に、ロシアによるウクライナ侵略に見られるように、市場原理の力が増大してきているといえよう。なぜか?
 一つ考えられることは、問題が多様化し、本質が見えにくくなってきていることである。それゆえ、個々の問題に振り回されることなく「本質を見極める目」を持たなくてはいけない。どういうことか。それは、多様な問題に共通する原因を明らかにすることである。その問題を解決すれば、多くの多様な問題も同時に解決されるような問題である。
 自然界には階層性というものがある。例えば、ヒト科の上位概念が哺乳類で、哺乳類の上位概念は動物である。社会にも同じような階層性が存在し、問題にも、上位のものと下位のものに分類されると思うのだ。より本質的なものほど上位の概念なる。問題をこのように捉えていかないと、頭は混乱するばかりで、問題は一向に解決されないことになる。
 最近になって、また資本論などの社会科学に関心を抱くようになったのも、「社会に貫いていると思われる法則的なもの」をしっかりと見極めたいという欲求からである。個々の問題を考えつつも、より本源的な問題も考えていきたい、ということだ。そして、
「効率優先の市場原理」でなく「人間優先の市場原理」というものを模索していきたい。

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