2021年8月7日土曜日

日本における道州制について

 日本に道州制を取り入れてはどうか、そういう考えがあることはわかっていた。しかし、あまりニュースになることもなく、その内容についてはわからなかった。
 勝間和代さんの著書『会社に人生を預けるな~リスク・リテラシーを磨く~』 (光文社新書) を読んでいたら、具体的な、わかりやすい説明があった。しかも諮問機関もあって、だいぶ議論も進んでいるようである。
 過疎化の現状を見ても、東京一極集中の管理体制に無理があることは明らかなのだから、もっと開かれた議論があって良いのではないだろうか。
 私たちのリスク管理の観点から日本が導入すべきものとして考えているのが、道州制です。現在のシステム、すなわち東京一極集中の管理体制では、さまざまなリスクを考えれば考えるほど、日本という国を管理する単位としては大きすぎ、リスクが高いといえると思います。
 たとえば、アメリカの人口は日本の約2・5倍、約3億人ですが、そのアメリカは 50 もの州に分かれ、州ごとに法律も税金制度も教育制度もお金の使い方もみな違います。人口最多の州であるカリフォルニア州でさえ、3500万人です。一方、現在、日本は1億2000万人強が暮らしていますが、これは1億2000万もの人が一つの州に暮らしていると考えることができます。
 これでは、リスク管理もしづらくなります。最近は地方分権も進めようとしていますが、それでも、課税制度一つとってみてもほぼ一つで運用しているため、アメリカのように州ごとに切磋琢磨をするような競争意識は日本の県では芽生えません。また、各地域の特色も無視されやすい傾向にあります。  

 アメリカの場合、たとえばカリフォルニア州がイヤだったらオクラホマ州に行く、アイダホ州に行く、あるいはワシントン州に行くといったような選択肢があり、州同士を比較して自分の目で確かめることができます。実際、分かりやすい例でいえば、同性愛についてかなりの程度で認めている州と認めていない州、あるいは中絶を認めている州と認めていない州とはっきり分かれている場合、自分の求めるライフスタイルに合わせて移住するというケースはよくみられます。

 道州制を導入し、国会議員の数をできるだけ減らすことができれば、逆に国会議員は外交や国防、大きな戦略など、より全体でのリスクマネジメントが必要な部分だけに意識を集中することができます。現に、アメリカは上院議員が100人、下院議員が435人しかいません。これに対して日本は、衆議院議員が480人、参議院議員が242人と、人口比でみるとずいぶん多くなっているのが現状です。道州制を導入できれば、一院制にするとしても二院制にするとしても、もっと大胆に人数を減らせるはずです。また、県を州に統合することで、県会議員も地方公務員も数を減らすことができます。  
 そして、州議会にもっと多くの権限や責任を持たせる必要があるのではないかと思います。そのことで、より早いPDCAサイクル(マネジメントサイクルの一つ)による、素早い行動を促すことができます。そのような私たちの目に見える範囲、あるいは手に届く範囲において、リスクマネジメントを行っていく必要も考えられるのではないでしょうか。

0 件のコメント:

コメントを投稿