2020年12月29日火曜日

民主主義(政治)の根幹を守ろう

 日本学術会議の会員任命拒否問題については、いろいろ語られているが、ことの本質は「民主主義への攻撃」のようだ。そのことに関する二つの意見を紹介する。その一つは、当の六人のうちの一人、宇野重規さん(東京大社会科学研究所教授・政治思想史 憲法学者らで作る「立憲デモクラシーの会」の呼びかけ人。 201312月に成立した特定秘密保護法について「民主主義の基盤そのものを危うくしかねない」と批判していた。)の新著『民主主義とは何か』の書評の中で語られたこと。
 二つの意見は、政府によって”民主主義(政治)の根幹”が攻撃されていることを教えている。民主主義(政治)の根幹を守らなければならない、強くそう思う。

 折しも著者が渦中に巻き込まれた日本学術会議の会員任命拒否問題が発覚。「公共的な議論によって意思決定をする」という民主政治の根幹が揺らぐ危機の本質を、本書は照らし出す。(「著者と語る」『福島民報』2020年12月12日、強調は引用者による)

 最も説得力を持っているのは、手続きの正当性に関する批判だろう。
 憲法違反はさておき、従来の政府解釈を変更するのであれば政府に説明責任が生じるし、解釈が変わらないと主張するのであれば、過去の「形式的な任命」という説明を否定する論理が必要となる。あるいは、解釈を変えないまま任命権を行使することが可能だとしても、その具体的理由を明らかにしなければ、不透明なプロセスによって恣意的な決定がなされる懸念は払拭されない。
 手続きの正当性がなぜ重要であるかは、言うまでもなく、民主主義下の全ての政治家は、国民から全権委任を受けたわけではないからだ。もし仮に、政府解釈の変更が妥当であり、「任命」の範囲に首相による拒否が含まれていたとしても、その理由が明らかでなければ、国民は政治家による決定が妥当性を持っているかを判断できない。
「選挙で選ばれた政治家は何をしてもよく、その決定は常に正しいものである」という考えは、現在の日本社会に蔓延する大きな誤解であり、アカウンタビリティ(説明責任)こそが、民主主義の根幹をなす重要な概念だ。(「日本学術会議の任命拒否問題とは何であり、何が問題なのか? | The HEADLINE」より)

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