ストックホルム・アピールにおける「諸国民にたいする威嘛と大量殺りくの兵器である原子兵器の絶対禁止」は、核兵器禁止条約として実現していますが、日本政府は批准していません。また、「原子兵器を使用する政府は、人類に対して犯罪をおかすものであり、戦争犯罪人としてとりあつかわれるべき」という主張は、核兵器が存在する限り日々新しい主張として存在し続けます。
ラッセル=アインシュタイン宣言は、「あれこれの国民や大陸や信条の一員としてではなく、その存続が疑問視されている人類、人という種の一員」としての宣言であることの重みを噛み締める必要があります。そして、「核兵器が人類の存続をおびやかしている」現実の危機が増してきているのですから、「世界の諸政府があらゆる紛争問題解決のための平和的な手段をみいだすよう勧告する」という決議は、ますますその重みが増してきているのです。
(注1)なんといっても、全世界的な原子兵器禁止運動を広げる発端となったのは、一九五〇年三月、平和擁護世界大会委員会第三回総会で提唱された署名運動であった。開催地にちなんで名づけられたストックホルム・アピールはつぎのようによびかけている。
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ストックホルム・アピール
・わたくしたちは、諸国民にたいする威嘛と大量殺りくの兵器である原子兵器の絶対禁止を要求します。
・わたくしたちは、この禁止を保証するため厳重な国際管理の確立を要求します。
・わたくしたちは、どのような国にたいしてであろうと、最初に原子兵器を使用する政府は、人類に対して犯罪をおかすものであり、戦争犯罪人としてとりあつかわれるべきであると考えます。
・わたくしたちは、全世界のすべての善意の人びとにたいし、この訴えに著名されんことを訴えます。
一九五〇年三月一九日、ストックホルム
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やがてこの署名運動は全世界で七億の署名を集めることとなる。そしてこの署名に示された全世界の世論こそが、朝鮮戦争での原子兵器の使用を許さなかった大きな力であった。(『核兵器と核戦争 科学全書』、服部学著、大月書店、1982年、p202)
やがてこの署名運動は全世界で七億の署名を集めることとなる。そしてこの署名に示された全世界の世論こそが、朝鮮戦争での原子兵器の使用を許さなかった大きな力であった。(『核兵器と核戦争 科学全書』、服部学著、大月書店、1982年、p202)
(注2)湯川秀樹博士ら一一名の科学者の署名をそえて、一九五五年七月九日、ラッセル=アインシュタイン宣言がロンドンで発表されたのであった。宣言は長文のものであるが、
「あれこれの国民や大陸や信条の一員としてではなく、その存続が疑問視されている人類、人という種の一員として」の立場に立って
「水素爆弾による戦争は実際に人類に終末をもたらす可能性が十分にあること」を指摘し、世界の科学者と一般大衆に
「核兵器が人類の存続をおびやかしているという事実からみて」「世界の諸政府があらゆる紛争問題解決のための平和的な手段をみいだすよう勧告する」という決議に署名することをよびかけたものであった。(上同、p204〜205)
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