2024年10月22日火曜日

なぜ人を殺してはいけないのか

 あるとき青年が、「なぜ人を殺してはいけないのか」という問いを発したことがあります。ところが、その問いに大人がきちんと答えられず、話題になったことがあるそうです。そのことを知って、「なぜ人を殺してはいけないのだろうか」と考えこんでしまいました。確かに、当たり前な問いだけに難しい問題です。
 しかし、植物を例に考えるとよく分かります。つまり、その辺の雑草などは、刈り取られても踏みにじられていても、悲しむ人は誰もいません。それに対して、大切に育てた盆栽などは、変に切られたり、棄てられたりしたら大変です。盆栽を育てた人は、とても怒り、悲しむことでしょう。
 ほとんどの人間は盆栽と同じです。多くの人々に大切に育てられ大きくなるからです。従って、人が殺されれば、必ず悲しむ人が存在することになります。だから、人を殺してはいけないのです。しかし、よく考えると、人が殺されれても必ず悲しむ人が存在するわけではないことも事実です。身よりの無い一人暮らしの人などがよい例です。
 そうすると、もっと根源的な根拠が必要になってきます。
 そこで登場するのが、憲法の、基本的人権であり、「二十五条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」という生存権です。「生活を営む権利」は「生きる権利」でもあるのです。この権利を認めることで、「何人も人の生きる権利を奪ってはならない」という言葉が導き出されます。
 つまり、何人にも、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有するので、何人も、そんな人の生きる権利を奪ってはならない(人を殺してはいけない)のです。

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