2024年8月26日月曜日

アメリカの精神分析

 恐ろしいほど的確なアメリカに対する精神分析「アメリカを精神分析する」(『続ものぐさ精神分析』、岸田秀著、中公文庫、1982年)を読みました。まずは要所と思われる部分を読んでみましょう。

 その後のアメリカ人の、インディアンに対する扱い方は、まさにピルグリム・ファーザーズのやり口の強迫的反復であった。そして、平和を望む無抵抗なインディアンを一方的に虐殺した騎兵隊やその指揮官は、勲章を授けられたり、英雄に祭りあげられたりしている。経験の欺瞞に発した歴史は経験の欺瞞を繰り返すのである。
 アメリカの対外侵略の歴史もまたこの強迫的反復の歴史である。それは、外国の反民主的な独裁政権に反対して、アメリカの自由と民主主義を守るという形を取る。そして、つねに第一発は相手側から撃たせ、アメリカはそれに反撃するためやむを得ず立ちあがったということになっている。(上同、p49)

 その例として、第二次世界大戦において、日本に真珠湾攻撃させ、その反撃という形、つまり、<「真珠湾を忘れるな」をスローガンにして、天皇制独裁国家である日本に対して自由と民主主義を守るためにアメリカは戦ったのであった>(上同、p 51)と書かれていました。
 ベトナム戦争も、<アメリカは、トンキン湾でアメリカの駆逐艦が北ベトナムの魚雷艇の攻撃を受けたといういわゆるトンキン湾事件を作り上げ、その三間後に北ベトナムを爆撃した>(上同、p 51)というのです。

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