月に二回のペースで、放送大学の仲間で、数学の勉強会をやっています。その過程で、ユークリッド幾何学『原論』の命題に挑戦しました。そして、何とか三つの命題をクリアすることができました。
これまでの命題を考えていく過程で、一つ一つ思考を積み上げていくことの大切さを学ぶことができました。さらに、命題を解く過程で”わからないこと”も出てきました(つまずき過程)が、それも、わかると、わかったという快感が味わえることも再発見でした。だから、わからないことが出てきても、それを挑戦の課題とプラスに受け止めることができるようになってきたのです。
古代ギリシャ人が考えた問題を解いている、そう思っただけでも、言いようのない感動をしています。プラトンの「メノン」を読んだ時も、ソクラテスと同じことを考えているんだ、と同じような感動をしました。なぜ、古代ギリシャ人がこれらの素晴らしい、何千年後にも通用する仕事を成し遂げることができたのでしょうか。謎です。
第2巻命題5 二等分および二分された線分上の矩形
もし線分が相等および不等な部分に分けられるならば、不等な部分に囲まれた矩形(Ad、dB)と二つの区分点(rd)の間の線分上の正方形との和は、もとの線分の半分の上の正方形に等しい。
今回もまた、何を言っているのかさっぱりわからない命題である(やっぱりそうなんだ)。図を描いてみよう。
(ΑΓ=ΓΒ)
1、問題の確認:まず線分ΑΒがあり、それを点Γで等しい部分に、点Δで不等な部分に分ける。このとき、不等な二つの部分ΑΔ、ΔΒに囲まれた矩形と、二つの区分点Γ、Δの間の線分上の正方形との和が、もとの線分の半分ΒΓ上の正方形に等しいと主張している。

これまでの命題と違って、直感的に正しいかどうか、すぐにはわからない。少なくとも、下の二つのピースをどう動かしても、上の正方形は作れそうにない。
では証明しよう。
2、とりあえず作図する:まず、線分ΓΒ上に正方形ΓΕΖΒを描き、対角線ΒΕを結ぶ。
そして、点Δを通り線分ΓΕ(またはΒΖ)に平行な線分ΔΗを引き、ΒΕとの交点をΘとする。

このとき、補形ΓΘは補形ΘΖに等しい。双方に四角形ΔΜをくわえると、ΓΜ全体はΔΖ全体に等しい。
双方(*平行四辺形ΑΛ、平行四辺形ΓΜ)に平行四辺形ΓΘをくわえると、ΑΘ全体はグノーモーンΝΞΟ(「平行四辺形ΓΘ+平行四辺形ΔZ」のことのようです)に等しい。

4、ここで、矩形ΔΜは正方形なので、辺ΔΘは辺ΔΒに等しい。ゆえに矩形ΑΘは、矩形ΑΔ、ΔΒである。従って、グノーモーンΝΞΟも、矩形ΑΔ、ΔΒに等しい。
双方に、矩形ΛΗを加える。すると、グノーモーンΝΞΟと矩形ΛΗの和(正方形rZ)は、矩形ΑΔ、ΔΒ(矩形ΑΘ)と、矩形ΛΗとの和に等しい。(ここがミソらしい)で、矩形ΛΗは線分ΓΔ上の正方形に等しいので、後者は矩形ΑΔ、ΔΒと、ΓΔ上の正方形との和に等しい。
そして、グノーモーンΝΞΟと矩形ΛΗの和は、正方形ΓΒΖΕに等しい。従って、二線分ΑΔ、ΔΒに囲まれた矩形と線分ΓΔ上の正方形との和は、ΓΒ上の正方形に等しい。
よって、もし線分が相等および不等な部分に分けられるならば、不等な部分に囲まれた矩形と二つの区分点の間の線分上の正方形との和は、もとの線分の半分の上の正方形に等しい。これが証明すべきことであった。
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