2023年10月24日火曜日

論語の中の平和主義

 最近のニュースで、戦争報道のない日がありません。それくらい戦争が身近になってしまいました。どうして、あれほどの塗炭の苦しみを経験しながら、そこから抜け出すことができないのでしょうか。
 その理由はいろいろとあるでしょう。資本の増殖を繰り返して止まない資本主義の宿命で”戦争は避けられない”という考えもあります。それなら、資本主義を止めればいいのです。しかし、そこまで考えが及ばないのが現実です。なぜでしょうか。
 考えられることは、自分の今が安泰ならば、例えば米軍基地騒音に苦しむ人があったとしても、無関心でいられる「倫理観の衰退」、あるいは「道徳危機」です。「倫理」と「道徳」にどんな違いがあるのかはわかりませんが、「現代社会の危機の中で最大のものは道徳危機」という言葉を知って、「倫理観の衰退」のことを思い出しました。そして、論語が平和主義そのものらしいという発見は新鮮でした。平和主義の観点で論語を読み直してみたいものです。
 現代社会の危機の中で最大のものは道徳危機である。社会の中に反道徳主義の傾向が急激に高まっている。どうすればよいのか?
 孔子は「仁とは何か」を問われ、「自己の欲望を節制し、礼節を貫くことが仁を守る道である」と答えた。「仁」をこの社会に実現するためには、すべての人が、よこしまな個人的欲望を抑え、礼儀を守ることが必要だとの教えである。(p163)
 孔子は、また、「己の欲せざる所、人に施すこと勿れ」と説いた。これは礼節の基本を示す言葉である。儒学が最も重視するのが「礼」である。
 孔子の弟子の有子は「礼の用、和を貴しと為す」(論語)と言った。礼節の根本は「和」だ、という意味である。礼儀と平和主義は一体のものである。(『ふくしまから地球文明の未来を』、森田実著、財界21、2023年、p164)

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