2023年5月3日水曜日

世界連邦主義を知る

 尾崎行雄の思想に惚れ込んで、彼の全集をちょっと読んだこともある。その彼の思想を、平塚らいてう氏が「『一つの世界』 —— 世界連邦主義を知る」で紹介していた。次に紹介したように、廃藩置県の例に、日本における中央政府のような世界連邦をつくる以外に戦争をなくすことはできない、というのである。

 イデオロギーは対立していてもいい。どちらの体制も傷つけず、両方そのままにしておいて、世界から人民の代表を出して世界連邦をつくって、世界憲法でやっていく⋯⋯。
 尾崎行雄氏はこれを廃藩置県の例をとって、よく説明されました。日本の封建時代には、大名の支配する藩というものがあって、軍備を別にもち、経済も教育もなにもかも別個にやっていた。各藩はまったくの独立国として対立していたが、廃藩置県で中央政府ができて、法治国家になるとともに、藩同士の対立というものはなくなった。それと同じで、世界に一つの国をつくりあげれば、各国間の戦争もなくなり、軍備の撤退も可能となる⋯⋯。(「『一つの世界』 —— 世界連邦主義を知る」『元始、女性は太陽であった・4』、平塚らいてう著、大月書店、1992年、p72)

 昨夜このことを知ったばかりだが、今日古い雑誌『改造』を借りていたが、偶然に、尾崎行雄の論文が掲載されており、その中に廃藩置県の例が載っていた。「国家を対立させようということは、ちょうど昔の藩を立てて戰をさせようとするのと同じ思想系統である。今や第二の廃藩置県をしなければ生きていけない段階に来ている」(『改造』、1946年5月、p67)と書き、「人類の生きる道は第二の廃藩置県以外にない」(上同)とまで言い切っている。偶然が引き寄せられたこの思想は、今や忘れられていると言って良い。だからこそ、現代に甦らせる必要がある。

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