早速、『「書」を書く愉しみ』(光文社新書、2004年)を読んでみた。この書を読んで、今まで疑問に思っていた、画家などの芸術家に長寿者が多い理由がわかった。表現者には、「明らかに意志があり、情熱があり、個性があり、人間味があり、エネルギー」がある、というのだ。この、強い意志と情熱のエネルギーこそが、長寿をもたらしてきたのであろう。北斎の人生を思い起こしてみると、そのことがよくわかる。
この運転手はタクシーという道具を使って、私は筆という道具を使って自分を表現しています。このタクシー空間には明らかに意志があり、情熱があり、個性があり、人間味があり、エネルギーがあります。私は他にもたくさんの貴重な出逢いがあります。それは職業は様々で、その仕事内容に関係なく表現者と呼びたい人とたくさん出逢います。こういう人達には大きな魅力があります。自然と人が集まり、共感を増やしエネルギーが高まっています。自分の意志を貫きつつも社会に放っている人々、そういう人種を表現者と呼ぶことにしています。先ほど、書くことやおしゃべり、ジェスチャーも表現として挙げましたが、これらもそこに個としての意志があれば、それは立派な表現だと思います。(『「書」を書く愉しみ』光文社新書、2004年、 p181)
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| 葛飾北斎、90歳の正月に描かれた「藤子紫龍図」 |

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