日本国憲法の第9条2項には「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」とある。それなのに、あろうことか防衛大臣が自衛隊のことを「軍隊」と呼んだ。自民党議員の会合の挨拶で、自衛隊員がトイレットペーパーを自前で買うこともあるほど予算がタイトになっている、と述べた流れでの発言だが、見過ごすことはできない。この手の暴言がなぜ放置されるのだろう。慣れてはいけない。慣れると既成事実になる。(p127)
防衛大臣の「軍隊」発言と、逆の意味で問題なのが「防衛装備移転三原則」のような虚言であろう。次に、森本敏・元防衛相の発言の中の虚言を、括弧の中に真実の言葉を添えてみた。堂々と「軍事技術を育成・発展させる」とか、「軍事産業にも技術と経費が落ちるよう努力する」と報道されたら、国民の反応はどう変わるだろう。言語学者がこうした虚言を問題視しないのが理解できない。
「日本の防衛(軍事)技術を育成・発展させるためには三つのことが重要だ。一つ目は、共同開発を増やし、日本の防衛(軍事)産業にも技術と経費が落ちるよう努力すること。二つ目は、日本の海外への装備移転(武器輸出)を進めること。2014年に武器輸出三原則を緩和し、いくつかは実現したが、実績は乏しい」(森本敏・元防衛相、朝日新聞、2020年6月7日)
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