2020年7月19日日曜日

”米軍基地に領土を奪われている”日本

 書家の石川九楊さんが「日本国憲法」というコラムを書いていたので、『石川九楊著作集別巻III』を借りて読んだ。そこに書かれていた「沖縄をはじめ、前門と背後から首都に睨みをきかせる横須賀、横田など米軍基地に多くの領土を奪われている」という次の言葉に度肝を抜かれた。「米軍基地に領土を奪われている」という発想を抱いた人がかつていただろうか。どうして、こうした発想に至る人がなかったのだろう。何れにせよ、日本国の主権に関わる実態に関する表現を大切にし、広げていきたいものである。

 資源の確保、国益や国防をスローガンに開戦した先の大戦。戦中、三OO万以上の国民の生命が奪われ、都市は廃墟と化し、戦後は、北方四島のみならず、沖縄をはじめ、前門と背後から首都に睨みをきかせる横須賀、横田など米車基地に多くの領土を奪われている。いったい何か国益で何か国防だったか。これと同類の、国賊、国辱、売国などの二字熟語は、漢語がつくった実体のない虚言。国民益や国民を防ぐためには戦争をしないことは必須の条件(p606)。

 国賊、国辱、売国といった「実体のない虚言」というのも気になった。そして、今の社会では、どのような虚言が幅を利かせているいるのだろう、と考えてしまった。防衛装備品、抑止力なども、虚言ではないか、と。このことは、これからも考え続けていきたい。

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