2020年7月27日月曜日

防衛官僚がイスラエルの無人機「ヘロン」に興味

 昨日紹介した「日本初の総合武器見本市」がふれ込みの「DSEIJAPAN」(幕張メッセで二〇一九年一一月一八日から三日間開催された)は、安倍政権による二〇一四年四月の「武器輸出三原則」の撤廃と「防衛装備移転三原則」の閣議決定を受けて開かれたように思える。しかし、政府の閣議決定前に武器の見本市が開かれていたのである。以下、雑誌『世界』(2019年12月号)より、要点のみ列挙した。これほど深く、武器商人との癒着が進んでいたことに驚き、同時に、さほど問題視されてこなかったことにも驚いた。

 1、2003年〜2007年毎年、春に米国で、秋に日本で聞かれた。
 国会議事堂近くの憲政記念館で繰り返し開催された「日米安全保障戦略会議」である。日米の国防族議員や軍需企業幹部、防衛官僚らが集結した。(中略)
 会議では、国内最大手である三菱重工の西岡喬会長(当時)が、MDに続く将来の日米共同開発の案件候補として、新型戦闘機や無人機、対テロ・生物化学兵器対処装備、ロボット、通信電子などを列挙し、前のめりの姿勢を示した。(中略)
 憲法ゆかりの会場での武器見本市が、憲法破壊を先取りする役割を果たしたのだ。

2、2004年10月にパシフィコ横浜で開催された「国際航空宇宙展2004」
 海外企業ブースの入口には、米レイセオン社のミサイル防衛(MD)用の迎撃ミサイル「SM3」の模型が出迎えるような存在感を示していた。
 さらに進むと、イスラエルの軍需大手であるIAI社のブースがあった。無人偵察機「ヘロン」の模型がつるされ、米国と共同聞発している迎撃ミサイル「アロー」の模型も展示されていた。パレスチナ人の監視や虐殺を通して開発されてきたイスラエルの武器が堂々と展示されていることに戦慄を覚えた。

3、2014年6月にパリで開催された世界最大規模の国際武器見本市「ユーロサトリ」への日本の初出展。その様子を活写した二〇一四年一〇月放映のNHKスペシャル「ドキュメント 武器輸出」は、防衛官僚の堕落を見せつけた。





「ここで無邪気に賞賛された『イスラエルの実戦』の実態が、どれほど残虐なものか。二〇〇八年末から二〇〇九年一月にかけて、さらにはユーロサトリ直後の二〇一四年七月末から八月にかけても、イスラエル軍によるパレスチナ・ガザ地区への苛烈な攻撃が行なわれ、それぞれ約一四〇〇人、約二二〇〇人にも及ぶ人々が虐殺された。多くは子どもを含む民間である。」(『世界』、2019年12月号、p47〜48)これが、ヘロンの正体である。このような残虐兵器に興味を示す防衛官僚は、どんな神経を持っているのだろう。

2 件のコメント:

  1. 「武器輸出」を「防衛装備移転」と言い換える。言葉によるごまかしの極みだ。防衛官僚や政府のうしろめたさを感じさせる言い回しである。
     AIロボット技術が進み、戦場の無人化が進んでいくと、ゲーム感覚で戦争をするようになるのではないか。

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  2. コメントありがとうございました。「言葉によるごまかしの極み」という表現は至言ですね。武器商人は外国の人たちばかりだと思っていたら、日本にもいてショックでした。

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