2020年3月7日土曜日

日本国憲法のもっとも大きな価値


 日本国憲法の核心と言われている9条についての、わかりやすい解説を見つけた。『日本国憲法の価値 命の尊厳の基準として』(新美治一著、アルゴ出版、2006年)の一節である。改行を加えたり、連番を加えたり、強調したり、と大分手を加えた。

 日本国憲法のもっとも大きな価値は、「戦争をしない国」(戦争の放棄)・「戦争のできない国」(交戦権の否認・戦力の不保持)と明確に定めていることです。

 憲法は、国のあり方を定めるその国の最高法規です。その憲法の要は、前文と第9条です。日本国憲法の全体系を貫いているのは、戦争の放棄であり、交戦権の否認であり、戦力の不保持なのです。 
 一般的な言い方をしますと、日本国憲法の価値は、
1、大日本帝国憲法の定めていた神権的な、軍国主義的な絶対主義的天皇の支配体制を一掃したこと。
2、憲法を国の最高法規範とする近代立憲主義を、20世紀の半ばに、具体的な状況のもとで実現したこと。
3、国家及び戦争に関する考え方を根本的に変え、それに基づく「国づくり」を理念として掲げたこと。
4、国民が主権者であり、平和な民主的な体制のもとで、人権が保障され保護される体制を構築したこと(国民主権、平和と民主主義、基本的人権の保障)
 これらの言葉に要約できると思います。
 近代日本の歴史は侵略戦争を押し進めた歴史であり、その戦争の中心には、常に天皇がいました。神であり、絶対的・専制的な支配者であり、帝国の全軍の最高総司令官であったこの「天皇」は、永久に追放されました。平和を願う国民が、国の主人公になったのです
 日本国憲法には、戦争を禁止する条規以外に戦争に係わる条規は一切ありません。憲法に違反する国の法令及び行為は、一定の手続きを経て、「違憲」と判断されれば、その効力を喪失します。これらを考慮すれば、日本国憲法において、「戦争の放棄」「交戦権の否認」「戦力の不保持」を法規範化していることの意味の大きさがさらに確かなものとして確認することができます
 国のあり方の根幹をなす、国民主権、平和と民主主義、基本的人権の保障という日本国憲法の3大原則にとって「戦争の放棄・交戦権の否認・戦力の不保持」がもつ意味は、計り知れないほど大きなものです。扇の要ですこの規定が日本国憲法で定められている日本の国のあり方にとってもつ意義は、一言では到底言い尽くすことのできないほど大きく、世界史的な、人類史的な意味を持っています。(p16)

 自民党の改憲案は、日本国憲法の「扇の要」を変えたいというのだから、この所を抑え、何としても改憲を阻止したいものである。

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