2024年11月3日日曜日

食料自給という安全保障

 食料自給率の問題については、これまで何度も書いてきました。例えば、「この国はものすごく貧しいよ」「世界的食料不足を警告」「餓死者が続出する悪夢が現実に?」「地球生命の存続という使命」「未来を食い尽くさない」「農業を育成し土地の劣化防ぐ」などです。今年は、米不足が問題になって、余計に食料自給率の低さをそのままにしておいて良いのか、と思っていました。そんなとき、手にした本の目次の中に「第一次産業を守ことが国民を守る」という項目が目に飛び込んできました。「第一次産業を守ることが、危機に強くなること —— これこそ、大事な安全保障」(注)だというのです。食料自給という安全保障を真剣に考えていきたいものです。

 (注)日本の食料自給率は、カロリーベースで38%(2021年度)。ちなみに海外に目を向けると、カナダは233%、オーストラリア169%、フランス131%、アメリカ121%(いずれも2019年度)。いかに日本の食料自給率が低いかがわかります。
 ロシアによるウクライナへの侵略が始まってからは、小麦の輸入が滞り、あたふたしています。日本でもパン食が一般的になったからには、この危機を転じて国内における小麦の生産量を上げたほうがいいのではないでしょうか。
 全国を回っているうちに実感したのは、農業や漁業、林業など、第一次産業に相当予算と力を入れないとダメだ、ということでした。そんなさなか、政府は防衛費を倍増すると言い出した。でも、いくら防衛装備品を買っても、自分の国で食べるものを自分たちでつくれない国が、危機に対して強いはずがありません。安全保障が大事だというのなら、自分の国で食べるものを自国でつくれるようにしなくてはダメだと思います。第一次産業を守ることが、危機に強くなること —— これこそ、大事な安全保障なのです。(『声をつなぐ 崖っぷちで見つけた「希望のデモクラシー」』、辻元清美著、中央公論新社、2022年、p37)

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