人生いかに生きるべきか、について考えたばかりですが、「人生”いかに生きる”べきか」は、「人生”いかに学ぶ”べきか」を抜きにしては語れないことを、思想家「エラスムス」に教わりました。エラスムスには、「学習計画」という小論もあって、その中で記憶の重要性と、その方法について次のように述べています。
記憶もないがしろにはできません。これは読書から得られる宝庫であります。もちろん暗唱句や図表によって記憶しておくという方法もありますが、最上の記憶はやはり理解・整理・注意力という三要素に依存するものです。実際、記憶の本質とは対象を根底から理解することなのです。そして整理とは、一度に消え去ってしまったことを、あたかも正当な権利を行使して亡命先から帰国するように、再び心に呼び戻すことができるということなのです。最後の注意力ですが、何も記憶に限らず、あらゆる分野において大切なことですね。覚えておきたい箇所があったら、注意深く繰り返して読み、その後もつねに自分から思い出しては暗唱し、忘れてしまうかも知れぬ細かい点を確認しておかねばなりません。(「学習計画」『人類の知的遺産 23 エラスムス』、二宮敬著、講談社、1984年、p205)
これまでの読書の方法が間違っていたのではないか、そう反省してしまいました。「記憶の本質とは対象を根底から理解すること」だったのに、どうも、わかったつもりで、多くのことを脈略も乏しく記憶の底にしまい込んで、記憶の手入れ(整理)もせず、次々を新しいトピックに手をつけてきていたようです。これからでも遅くないので、記憶の手入れを怠らないようにしていきたいと思います。そうして、読書から得られる”真の宝庫”というものを手にしてみたいです。
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