2024年6月5日水曜日

伊藤若冲とルソーの類似性

 2024年6月2日放送日曜美術館は「美を見つめ、美を届ける(1)奇想の系譜 辻惟雄」でした。この放送で、精神科医・華園力さんの論文「創造性の地下水としての自閉スペクトラム特性」の紹介がありました。伊藤若冲作「南天雄鶏図」を例に、伊藤若冲の創造性の地下水としての自閉スペクトラム特性があるというものです。
 そもそも自閉スペクトラム特性というのは、特性細かいところに注目して全体を見ないという特性のことで、細部への焦点化、反復の繰り返しなどが見られるというのです。
 伊藤若冲作「南天雄鶏図」をよく見ると、「背景の南天と雄鶏顔同じ密度で描かれています。同じエネルギーで描かれているのです。背景と主題の差がありません。さらに南天の拡大図でわかるように、背景の南天は、一つ一つが丁寧に描き分けられており、熟してしまった一つの南天まで描き分けています。このように、細部への焦点化がはっきりと見られるのです」(華園力さんの解説より)。
 また、アンリー・ルソーの作品にも似たような傾向があるようで、華園力さんの論文「アンリー・ルソー:自閉スペクトラム特性特性が生み出した空想と現実のはざまの視覚世界」紹介だけありました。そういう目で「ヘビ使いの女」を見ると、平面的で、細部への焦点化も見られ、ルソーの作品理解に一歩近づいた気がしました。



ルソー作「ヘビ使いの女」

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