2023年12月18日月曜日

省エネだけで脱原発は可なり

  東日本大震災であれだけの原子力災害を起こしておきながら、原子力の再稼働が始まっています。再生可能エネルギーに期待を持ちながら、今一つ説得力が欠けるところがあってもどかしいところです。ところが、将来的には再生可能エネルギーに期待しながらも、省エネルギー対策だけでも脱原発が可能だという説もあったのです。直接考えを聞いてみましょう。

 たしかに近い将来にめざすべき方向は、ずっと使っていても減ることのない「自然エネルギー」に進むことだと思います。
 でも原子力発電所は電気の消費を減らすだけのことで、止められることがわかりました。つまり「原子力を止めて自然エネルギーで」と考える必要はなかったのです。自然エネルギーが原子力に代われるエネルギーであるかどうかを立証する必要はありません。今の時点でその危険性と被害が、得られる電気に比べて大きすぎるのならやめればいいからです。
 「資源・エネルギー」が「モノと力」を指すなら、原子力発電は「放射性物質と電気エネルギー」でした。でも得られる電気エネルギーに対して、必要とする「放射性物質」は危険性が大きすぎたといえると思います。次の第二巻では、私たちの生活にもっとも重要になっている石油エネルギーについて考えます。そして、第三巻では「自然エネルギー」について考えてます。さて、私たちの未来はどんな世界になるのでしょう。(『いますぐ考えよう!未来につなぐ資源・環境・エネルギー 1』、田中優著、岩崎書店、2012年、p37)

 どうでしょうか。「得られる電気エネルギーに対して、必要とする「放射性物質」は危険性が大きすぎた」とありますが、危険性のある「放射性物質」は、「必要とする放射性物質」だけではありません。「排出、廃棄される放射性物質」の危険性もあるのです。「必要とする放射性物質」と「排出、廃棄される放射性物質」の危険性を考えたら、とても再稼働など認めるわけにはいきません。「原子力発電所は電気の消費を減らすだけのことで、止められる」のであれば、尚更です。
 田中優氏の著作に、『原発に頼らない社会へ:こうすれば電力問題も温暖化も解決できる』(武田ランダムハウスジャパン、2011年)があります。図書館の内容紹介に「原発の問題点に鋭く切り込み、画期的かつ現実的なエネルギー代替案を投げかける」とありました。早速図書館に予約しましたが、興味ある著作で、読むのが楽しみです。

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