2023年12月12日火曜日

兵隊は市民となって・・・・

 今月のNHK放送「100分de名著」は、中江兆民の『三酔人経綸問答』を取り上げていました。この書の存在は知っている程度でした。ですから、この放送を視聴して「日本国憲法の第九条を先取りした内容」が含まれていたことを初めて知りました。次のような内容でした。放送で朗読した内容を内容を四連の詩に編集して紹介します。「兵隊は市民となって」というところを考えると『三酔人経綸問答』は第九条の先をいく、22世紀の憲法を予言しているとさえ言える内容です。こうなると、これまでどのような評価を受けてきたかが気になります。いずれにせよ、すごい内容です。
 われわれは文明の進歩に後れをとった
 一小国でありながら、
 頭をあげてアジアの片隅にすっくと立ち上がり、
 一躍、自由、友愛の境地に跳びこむのです。

 要塞をとりこわして平地にし、
 大砲を鋳つぶして戦艦を商船に変え、
 兵隊は市民となって、
 ひたすら道徳を研鑚し、工業技術の開発に努め、
 純然たる哲学の申し子となった、とあっては、
 文明をもって自ら傲るヨーロッパ諸国の人々も、
 深く恥じ入るのではないでしょうか。

 彼らが頑なになおも改めず
 はじらいもなく、
 こちらの軍備の撤廃につけいり
 強引に攻め込んできたとき

 われわれはみな、
 わずかの武器も、一発の弾も持たずに
 礼儀正しく迎えたなら
 いったい彼らに何ができるでしょうか(「100分de名著 中江兆民“三酔人経綸問答”・1」より)

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