最近は、非難されてもなんのその、という”太々しい”風潮が目立ちます。モラルの低下なのでしょうか。軍事力を肯定していれば、そうした状態が長引くほど、モラルも低下していくであろうことは、容易に想像がつきます。常備軍の存在は、軍事訓練という名の殺人訓練ばかりしているからです。精神も荒廃してしまいます。だからこそ、常備軍の思想ではなく、日本国憲法の思想、墨子や老子の思想による理想を大切にしていくことが求められています。
老子思想の根本にあるのは、自然を重視した調和の思想である。これからの世界に必要なもの――それは調和である。戦争や対立ではなく、徹底した「調和」を実現しなければならない。
フランスの作家ロマン・ロランはいう。
「真実の生活に根ざすただ一つの真の道徳は調和であろう。だが、人間社会は今日まで圧迫と諦めの道徳しか知らなかった」。
この見方は正しい。二一世紀初頭の政治は悪い方向へ動いている。テロと戦争、強制と従属、エゴイズムの横行、そして諦めと受動的ニヒリズム(ニーチェ)の蔓延⋯⋯。この状況を一日も早く克服して、平和と調和と安定と希望の時代をつくり出したい。このために、私は「新老子主義」を広めるための新しい思想運動をこれから起こす。秋には私の論理を世に問うつもりである。(『森田実時代を斬る』、森田実著、日本評論社、2003、p8-9)
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