分厚い本『独学大全:絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法』(読書猿著、ダイヤモンド社、2020年)によると、志の強さは、それを立てた時間にあるのではなく「自身の行為や思考を絶えず志に結び直した、その繰り返しの中に生じる」(p67)といいます。つまり、思考や意志、意欲、志といった想いには、絶えざるメンテナンスが欠かせない、ということでです。
紙片に残されたメモに「目標を定め、その想いの強さが行動を変える」とありました。「思考こそ生と力との息吹であり」に続けると、「思考こそ、目標実現のはじめの一歩」ということにもなるのです。そういえば、稲盛和夫さんも、思うこと、思いつきが「物事の出発点」になる、と次のようの語っています。加えて、「具体的な戦略・戦術を練って」(p75)、その”思いを強める”ことにも言及しています。「具体的な戦略・戦術」も思考なのだから、「思考こそ生と力との息吹」であることには変わりないようです。
一般には「そんな思いつきで、ものを言うな」とよく言われるように、「思いつき」というのは軽いことだと思われがちです。しかし、実はその「思いつき」こそが非常に大事なのです。人の心に浮かんだ様々な「思いつき」が、発明・発見の原動力となり、今日の科学技術を生み出したのです。このように、「思う」ことは物事の出発点となります。人間の行動は、まず心に「思う」ことから始まるわけです。それがなければ、人間は何も行動を起こすことができません。多くの人は「思う」ことを簡単なことだと捉え、軽んじていますが、「思う」ことほど大事なものは他にありません。(『プレジデント』、2022年12月2日、p73)
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