2023年8月28日月曜日

人類の進歩に貢献できる国日本

 占領政策の基本方針は「天皇及び日本政府の権限は最高司令官に従属する」でした。しかし、「占領政策は二つの柱によって行われた。非軍事化と民主化である。二度と戦争を起こさないように軍隊を解体し、天皇が神から人間になり、国民主権の国家へと作り変えられた」と言われるように、連合国軍最高司令官・マッカーサーは財閥解体や農地改革を断行し、日本国民に「民主主義の父」と称えられるようになりました。
 その辺のことを坂口安吾は、「妙な話だが、日本の政治家が日本のためにはかるよりも、彼が日本のためにはかる方が、概ね公正無私で日本人に利益をもたらすものであったことは、一考の必要があるでしょう。占領されることが幸福をもたらすという妙な経験を日本はしたものさ」という言葉を残しています。
 しかし、世界で共産主義が拡大すると、アメリカは占領方針を180度転換します。マッカーサーは日本の再軍備を進め、逆コースに舵を切るようになってしまうのです。ケナンの回顧録によれば

 私がマッカーサー元帥を訪ね会談し、最終的にはワシントンから指令が発せられ、それらが一体となって、占領政策の改革に大きく貢献することができた。マッカーサーはその後、民主化、非軍事化とは逆行する政策を打ち出していく。逆コースである。
 という具合でした。NHKラジオ番組「日曜娯楽版」では「ものにはなんでも裏がある。裏にはそのまた裏がある。表じゃ平和をとなえても、裏では軍備に熱上げる」とうたわれたようです。
 確かに、逆コースに舵を切り、その方向に現在まで歩んできたことになります。とはいえ、戦後の改革は本物でした。マッカーサーの発言の中に、それを見ることができます。
1、昭和20年9月2日降伏文書調印式でのマッカーサー元帥の挨拶「この式典を境に、歴史が殺りくと血にまみれた過去から 自由と正義、そして寛容の未来へと変わることを私は心から望む。 それは全人類の願いなのです」
2、マッカーサーは、連合国対日理事会初会合で日本国憲法の先進性をを誇らしげに語った。「新憲法に掲げられた戦争放棄の提案を全世界の人々が真剣に検討されるよう勧めたい。」
3、マッカーサーの退任演説 1951年4月19日
 「老兵は死なず。ただ消え去るのみ。・・・・戦後、日本国民は近代史に記録された中では最も大きな改革を体験してきました。私は占領軍の4個師団を朝鮮戦争に送りましたが、日本に生じる”力の空白”についてはなんの不安もありませんでした。結果はまさに、私が確信していた通りでした。日本ほど穏やかで秩序のある勤勉な国を知りません。また日本ほど将来人類の進歩に貢献することが期待できる国もないでしょう。」
 日本国憲法を知っているからこそ、「日本ほど将来人類の進歩に貢献することが期待できる国もないでしょう」といった発言になったのでしょう。これからどんどん「人類の進歩に貢献する」ようにしていきたいものです(NHK2023年8月21日放送「映像の世紀バタフライエフェクト GHQの6年8か月 マッカーサーの野望と挫折」からのメモを編集しなおしたものです)。

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