宸殿と心経前殿を結ぶ回廊は、縦の柱を雨、直角に折れ曲がっている回廊を稲光(いなびかり)にたとえ「村雨の廊下」と呼ばれる。高貴な人が通られる際の防犯の意味で、天井は刀や槍を振り上げられないように低く造られている。床は鴬(うぐいす)張りとなっている。
確かに廊下で刀や槍を振り上げることなどできない構造になっていた。この説明を聞いたとき、「これだ!」と思った。「戦争にならない構造、ミサイルなどを打ちこめない構造」を工夫すれば、戦争をなくすことができるのではないか、と思ったのである。
そういえば、森村誠一さんによれば、「平和は戦争がない状態だけでなく、戦争ができない保障構造が確立していること」だという。このような思想こそ、戦争にならない構造である。そして、日本国憲法第九条も、ひとつの戦争ができない法的保障構造と言ってよい。

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