2023年4月18日火曜日

戦後の「民主主義革命」説

  新生日本の誕生当時の息吹を感じたい、そのため、当時の雑誌や新聞を読んでみたい、そう思ってきた。そして、初めて、初々しい確信の息吹を感じるような文章に出会った。八月革命説のみが今日まで伝わってきてきたが、戦後の改革を「民主主義革命」と位置付け、論じていたのに、そうした議論は埋もれてしまっていたのだ。雑誌に発表されていた「民主主義革命」説を読み、初々しい確信の息吹を感じることができたのである。たとえばこんな具合である。 

 いま我々の眼前に進行している政治的変革の過程は『民主革命』と呼ばれている。 今日までわが国の国家権力は、官僚軍閥と独占資本の抱合を中核として結成された帝国主義的勢力によって握られていた。この政治勢力は、連合軍の実力の前に崩壊し、いま急速に広範な市民階級の手にいて移転されてつつある。帝国主義政治勢力を構成していた階級から、他の階級への政権の移転が行われるという意味において、この政治上の変革は確かに政治革命と『呼ぶ』ことができる。(山川均著「日本民主革命の基本問題 天王星と新憲法」『世界評論』、1946年1月、p3)

 羽仁節子さんの「永久に野蛮な戦争行為を捨てる決心をしたことを幸福だと思う。戦争のない世界こそ人類の理想である」といった戦争放棄に関する感想も、当時の雰囲気が漂って、心打つものだった。しばらく、戦後の『世界評論』を読んでみたい。

 私たちは戦争のできない祖国を恥ぢはしない。永久に野蛮な戦争行為を捨てる決心をしたことを幸福だと思う。戦争のない世界こそ人類の理想である。一つの花が枯れてもおしいことをしたと思う人間の心に、どうして尊い人の命を投げ捨てる決心ができるのか。戦争に出て行ったまま帰って来ない多くの若い人々のことを思えば、彼らの血にかけて誓はねばならない平和である。(羽仁説子著「婦人は新憲法にかく要求す」『世界評論』、1946年5月、p3)

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