絵画における抽象化概念を用いて「マティスの「読書する女」」を鑑賞してから、ルノアールの絵画も抽象化概念を用いることによって、絵の素晴らしさがわかるようになってきた。『ムーラン・ド・ギャレットの舞踊会』の場合は、画面中央の肩に手を当てている二人の女性と女性を見つめる右端の男性以外は、その他大勢で大勢で捨象されて描かれている。つまり、男女の関係が見事に抽象化されて描かれている、と言える。
次の『座るジョルジェット・シャルパンティエ嬢』は、もっとはっきり、背景の室内が捨象されて、ジョルジェット・シャルパンティエ嬢の可愛らしさが、見事に抽象化されて描かれている。このような抽象化がルノアールの絵画の魅力の源泉かもしれない。


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