2023年4月4日火曜日

政治の焦点を移す

 平和共存の重要性と必要性について、何度も書いてきた。それでも、戦争をこの世から一掃するため、永遠の平和のためのもっと有効な方法はないものか、と問い続けてきた。そして、ハクスレーの一つの思想に出会った。政治の焦点を、解決の困難な「現状の力の政策や軍備拡張競争」から、「解決可能にして、しかもずっと緊急を要する人間の欲求の問題へと注意を向けるべきだ」。「現在の力の政策と戦争の準備がナショナリズムという文脈のなかでつづくかぎり、これら世界の三分の二のひとびとの貧困は」(『ハクスレ-の集中講義』、オ-ルダス・ハクスレ-著 、人文書院、1983年、p103〜104からの要約)つづくからだ、というものである。
 このような、世界政治の焦点を移すという視点は、温暖化をはじめとする気候危機の問題など、地球規模で解決が迫られている課題が待ったなしの時点にきていることからも、ますます重要な課題になってきているといえよう。「戦争などやっている場合か!」なのであり、だからこそ、平和共存の思想も、必要になってくる。湯川秀樹博士も、紀元前五世紀頃の思想家墨子の思想について、「 平和共存以外に、存続と繁栄の道のない現代の人類にぴったり当てはまる考え方ではなかろうか」と書いている。我々には「平和共存」以外に、存続と繁栄の道はないのである。

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