我々は自分の心を深く 掘り下げて行かなければならない。 またますます広い限界を獲得していかなければならない。我々の心には深い憧憬と広きへの念願とがある。(「書斎漫筆」『九鬼周造随筆集』、菅野昭正編、岩波書店 、1991年、p43~44)
古代より現在に至るまで、宇宙への関心は高く、多くのロマンと科学への情熱をそそられてきた。その成果も、実りあるものとして世界的な認識の広がりを見せてきている。それに対し、「深い憧憬」の対象である心の世界というものは、どうしても孤独な作業になりやすく、それだけ認識の広がりは遅々として進展が遅い。その証拠は、二十一世紀になったにもかかわらず、戦争などという野蛮な行動をして恥じない人間が存在しているからである。
今までは、戦争の問題は社会科学の問題だと思ってきた。哲学の問題と言ってもよい。しかし、それだけでは不十分で、人間の心の研究からも迫っていく必要があるのではないか。九鬼周造の言葉を考えていて気づいたことである。
いずれにしても、人間の欲求として「深い憧憬と広きへの念願」が存在しているという発見の意義は大きい。「深い憧憬」のため、ジャーナリングを見直したいし、「広きへの念願」のため、初めての物理や宇宙論の放送大学科目受講を考えていきたい。
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