2022年9月24日土曜日

機能不全の民主主義

 日本政府は、民意に逆らって辺野古への米軍基地建設を進めてきている。この事実一つとっても、日本に民主主義がないことを物語っている。なぜなら、エマニュエル・トッドも述べているように、「民主主義がないところというのは、EUレベルのように、人々が投票するのに、それが考慮されないところのこと」だからである。日本も民主主義体制の国と言われているが、その民主主義は機能不全に陥っているのだ。

 民主主義がないところというのは、EUレベルのように、人々が投票するのに、それが考慮されないところのことです。つまり、フランスの人たちが巨U憲法の批准に「N0N(否)」と投票したのに、エリートたちはアレンジして別もののようにして通してしまった。ギリシャ人がどう投票しようと、オランダ人がどう投票しようとどうでもいい。つまり、私たちはもはや、人々の望むように行動することを政府が受け入れるというシステムの中にいないのです。(『世界の未来 ギャンブル化する民主主義、帝国化する資本主義』、エマニュエル・トッド著、朝日新聞出版、2018年、p 31)
 また、ヴォルフガング・シュトレークによれば、「私たちの体制は民主主義と言われます。しかし、私たちは民主的に統治されていない。これは今日、人々に失望と混乱をもたらしている大きな裂け目である」(上同、p 91)という。民主主義の機能不全が、今日における人々の失望と混乱の元凶ではないかというのだ。その上、「憲法とは、人民が与えた信任を、統治する者が人民に対して悪用することがないように、人民の側が持っている保障(上同、p 91) だというのに、この憲法さえ、為政者は何食わぬ顔で無視してしまう。これでは、失望と混乱が深まってもおかしくないではないか。
 このような状態が続いているにもかかわらず、どうして怒りが湧き上がってこないのかが不思議である。怒りの声を上げ続けることが必要なのかもしれない。

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