2022年9月23日金曜日

足元からの民主主義

 吉本隆明の思想について、まだほんの少し垣間見た程度だが、すごいことを考え抜いた人であって、大いに学ぶに値すると思うようになってきた。いつだったか、友人と二人で、足元からの民主主義というものを考えたが、同じようなことを次のように語っていたのだ。

 誰かがなにかをしてくれるはずだとは思わずに、自分たちで精いっぱい考えて、圧縮するというか、縮小して、気心の知れた友達同士で同人雑誌を作るみたいな感覚を持ち、三人以上いればしっかりした集団ですので、そこでいろいろなことをやってみる。つまり、ここだけはすこし自由・平等なんだという、三人ぐらいでそういうものを作っていく、といったことがたくさんできていけばいいと思っています。
 ほとんど空想のように思われるかもしれませんが、そういうことでしか可能性はないのではないかとぼくは考えています。(『第二の敗戦期 これからの日本をどうよむか』、吉本隆明著、春秋社、2012年、p157)

 このような自由な発想はすごいと思うし、そこに庶民的な視点がある。庶民的な視点こそが、吉本隆明思想の魅力かもしれない。
 庶民的な視点と言えば、戦後の農地改革のように、「限度以上の利潤を上げている企業や個人のところを少し削ってもらって、それを困窮している中小企業とか個人産業のところへ贈与するということをすべき」である。「いってみれば、第二の農地改革というものを考えていい」(上同、p 156)などと言った考えも、庶民的な視点そのものである。

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