2022年7月29日金曜日

四色問題(数学)の証明物語

  NHK放送の「笑わない数学」3回目(2022年7月27日)は「四色問題」という聞きなれない問題だった。要点は次の通りである。
 どのような地図も、4色で塗り分けることができそうだ、と、ある青年が気づいた。その話を知った数学者オーガスタス・ド・モルガン(1806ー1871)がこのことを数学的に厳密に証明しようと思い、チャレンジする。しかし、苦戦し証明は出来なかった。そんな彼が、この問題を学者仲間に伝えたことで、四色問題は世に広まっていった。

 その後、多くの学者が挑戦したが、問題は解けなかった。そして、1879年に四色問題を大きく前進させる論文が弁護士アルフレッド・ケンプ(1849-1922)によって提出された。
 その論文というのは、まず、1カ国の地図たち、2カ国の地図たち、3カ国の地図たちと無限に続く地図たちを考える。そして、それらの地図を4色で塗り分けられるかを証明していけばいい、と考えた。

2カ国の地図が塗り分けられた。



 次に、「ここまでの箱がOK!なら次の箱もOK!」と言えるなら、四色問題は証明できたことになる、と考えて、「ここ(n)までの箱がOK!なら次(n+1)の箱もOK!」と言えるかを考えた。
 さらに、どんな地図にも、二辺国、三辺国、四辺国、五辺国と呼ばれる国が必ず一つは含まれる。それらについて証明できれば、四色問題は証明できたことになるので、その証明に取り組んだ。やがて、証明されたとおもわれたが、しばらくして、五辺国の証明に誤りが見つかった。

カンボジアは三辺国になる

 そのため今度は、いろんな学者によって五辺国の証明に取り組まれるようになった。それが難問で、無謀な挑戦ではなかったか、と思われるようになってしまった。
 ところが1970年代のアメリカで、ウォルフガング・ハーケンは、コンピュータを活用して細かく分類を行うことによって証明を進めようとした。そして、二年経っても期待される成果は得られなかった。しかし、四年後にコンピュータが「証明が完了した」と告げることで、4色問題は証明された。1482の分類を延々と調べて行って、問題が提起されてから、124年の歳月を経て問題が解決したという。私は、このような学者の執念のようなものが好きだ。

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