実は、朝食を食べないと、体はブドウ糖の代わりにケトン体を作って、そのケトン体を代替えエネルギー源として利用するようになっている。しかし、ケトン体を「分泌するホルモンが稼働するまで少し時間がかかる。そのタイムラグのせいで、断食の初期に不快症状が現れやすい。これらの不快症状は、ケトン体を代替えエネルギー源として上手に利用できるようになるまでの適応過程なのである」 (『少食を愉しむ シンプルにやせる、太らない習慣』、ドミニック・ローホー著、原秋子訳、幻冬舎、2020年、p232〜233からの要約)。もう少しの辛抱で、徐々に体調が良くなってきそうである。
ケトン体をネットで調べていたら、『脳の寿命を延ばす「脳エネルギー」革命』(佐藤拓己著、光文社、2021)を紹介していたページ(ケトン体の効能 | 倉敷平成病院だより)で、ケトン体は「脳の寿命を延ばす鍵」になる、という言葉を見つけた。さらに、ケトン体の効能として次の六つを紹介していた。
1)細胞のエネルギー源になる
2)記憶保持効果・抗炎症作用(細胞膜にあるHCAR2と言う受容体を活性化して作用する)
3)脂肪燃焼させる(細胞膜にあるGPR43という受容体と結合して脂肪燃焼酵素群が活性化される)
4)神経細胞(ニューロン)死を防ぐ(核内にあるHDAC受容体を抑制して抗酸化酵素の抑制を解除する)
5)前頭葉に多いセロトニン受容体を持つ神経細胞の機能を高めセロトニン機能を高める(心のバランスがとれ幸せを感じる)
6)脳血流量を増やす
など
脳の健康が寿命を左右するであろうことは、五つの内臓を摘出しながらも、80歳になられても元気に活躍している安藤忠雄さんが証明している。このことを理論的に明らかにしたのが『脳の寿命を延ばす「脳エネルギー」革命』なのかもしれない。図書館の解説によると、この本は「神経科学者が、ヒトの脳の発生・発達を可能にしたエネルギーについて、エネルギー代謝の観点から科学的に解説。脳細胞を長持ちさせ、身体全体の健康にも役立つ栄養摂取の方法や、インスリンと老化の関係にも迫る」好著のようで、じっくりと読みたい本である。
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