今、日増しに日本の軍事力を拡大しながら、米軍と自衛隊の一体化が推し進められている。それが既定路線のごとく扱われ、その延長線上に、辺野古の米軍基地建設問題も、核禁止条約の批准問題もある。だからこそ、「日米関係は、これでいいのか」という問題意識が出てくる。その回答と言える論文(猿田佐世著「米中の狭間における日本の採るべき進路は Don't make us chooseとの連帯」)が、『世界・2020年11月号』に掲載されていた。
「米国一辺倒も中国一辺倒も日本の軍事化も、どれも日本の安全保障環境を悪化させる」。かと言って、「日本一国で米国や中国への働きかけができるはずもない」。では、どうするか?
韓国や東南アジア他、Don't make us choose」と呼ぶ各国と連携してこそ、それが可能になる。なお、他のアジアの国々、特に韓国と手を結ぶときには、すでに言い尽くされたことではあるが、歴史問題の克服が必要にもなる。この点については、真の和解に到達することが理想であり、それを強く願うが、仮に戦略的視点からであったとしても、韓国との良好な関係が日本の安全保障環境を格段に改善することを私たちは理解せねばならない。ほか、この東アジア地域に、経済面でも多国間主義のネットワークを作り上げ、中国が単独主義的な行動ができないような地域インフラを構築する必要がある。(p142~143、強調は引用者による)
”Don't make us choose”は近年、東南アジア諸国について頻繁に用いられる言い回しである。米中いずれを選んでもマイナスが大きすぎるので、そもそも「選べ、とい う場面を作るな!」という、狭間にある国の悩みを端的に示している。(p137~138、強調は引用者による)
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