大革新 序言哲学者カントには『純粋理性批判』という難解と言われている著書がある。同時に、『永遠平和のために』という著書もある。一見すると関係がなさそうに見える二冊だが、共通の意図を見出すことができた。「大革新 序言」と題された”ヴェルラムのベーコン”の言葉「我々の意図するところは、・・・実に人類の広大な福祉の建設にある」というものだ。「人類の広大な福祉」というものは、永遠平和があってこそ実現可能だからである。
我々は自分みずからについては語らぬ。しかしここで論じられる事柄については、諸人がこれを単なる意見としてではなく、一つの重要な仕事と解し、また我々の意図するところは、一学派の創設や任意な学説の確立ではなくて、実に人類の広大な福祉の建設にあるということを信じて頂きたい。また諸人が各自の利益を思念し、⋯⋯一般の福利を考慮し、⋯⋯この仕事に親しく参与して頂きたく思う。
更にまた諸人は安んじて、我々の革新を何か無際限な、また超人間的な事柄と見なさざらんことを切に望みたい。この革新こそ、実に限りなき謬見の終りにしてかつその正当な限界だからである。(ヴェルラムのベーコン)
この事実を知って、難解な『純粋理性批判』に対する興味を再び抱いたが、同時に、何をするにも「人類の広大な福祉」という高邁な理想を忘れてはいけない、という思いも湧き上がってきた。しかし現実は、ロシアのような国に攻められてらどうする、と言った理想とは程遠い思念が支配的になっている。だからこそ、「人類の広大な福祉」という高邁な理想を掲げ続ける必要がある。
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