結論的なことを示すと、資本主義の構造と力、呪力、権力、資本の力が結合した「資本=ネーション=国家という結合体は、二一世紀の今日においても支配的であり、(中略)そしてこれは、致命的な欠陥 —— 戦争・貧困・差別など —— を伴うシステム」(上同、p238〜239)だという。ここまではいい。しかし、「これらの力を克服するのは極めて難しい」(『文學界』、2023年7月、p239)と言って、真の解決策が示されていない。
では、どのような解決策が示されているのか。
これらを超える力として、交換様式Dを考えた。が、われわれの意志によって実現できるものではない。われわれが意識的に実現できるのは交換様式Aだけです。私はこう書いたのです。「Dは、向こうからやってくる」と。(上同、p239)
結論を知って、正直がっかりした。そんな消極的でいいのか、と。それに、「意識的に実現できるのは交換様式Aだけ」というのもおかしい。言っていることが矛盾している。交換様式Aの真の力は、”霊的な力、すなわち、人間の意志を超えた「力」”(上同、p238)のはずだからである。
それでは、真の解決策はどうあるべきなのか。
それは、交換様式Aの真の力の大きさを知り、それに対抗できるだけの、あらゆる力を意識的に結集していくことである。「万国の意志は団結せよ」である。人間の意志を信じたい。
0 件のコメント:
コメントを投稿