2023年6月10日土曜日

”コモン”= ”みんなの所有(もの)”

 5巻もある『石の花』を流し読みで読み終えた。「戦争を本気で憎み、心から平和を願わなければ・・・」(『石の花・4』、坂口尚著、KADOKAWA、2022年、p15)など、『石の花』は、戦争を描きながら、心から平和を願って描かれた著書であることがよくわかった。
 だが、それだけでなく、あるべき未来社会を暗示しているところもあった。そして、この部分こそこの著書の心臓部ではないか、とさえ思えた。「あの橋を町の一人が一人じめしたら困るでしょう。みんなの所有(もの)で誰でも利用できるから不満は出ず、対立も起こらないんです」(上同、p18)というところであり、ここの”みんなの所有”というのが、斎藤幸平さんの中心概念とも言える”コモン”に相当すると思えたからである。
 これまで、斎藤幸平さんの経済学を学習してきたが、”コモン”という概念が漢字でないため、わかりにくいという意見が出されていた。その点、”みんなの所有”という概念はわかりやすい。斎藤幸平さんの本を読むとき、”コモン”のところを、 ”みんなの所有”と置き換えて読み直してみたい。



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