あるいは、本当のところは「どうしていいのかがわからない」のかもしれない。でも、私にとっての出口とでも言葉を見つけることができた。今から35年前の冷戦時代に言われて言葉だが、「アメリカとソ連」を「ロシアとウクライナ」に置き換えれば、今に通じる真実を語っているのではないだろうか。つまり、「私たちや私たちの政府は、そう、ロシアとウクライナに対し、『ツマラナイカラヤメロ』とだけ言えばよい」と。
また、防衛費倍増と言った掛け声が大きくなっているだけに、「私たちの存在が他の人たちの脅威になる、そのことだけはしてはならないのではないか」という声にも、真摯に耳を傾けたいものである。
宮沢賢治の「雨ニモマケズ」は素直に読んでゆけば、私たちが憲法で別の表現をしたものかもしれない。「北ニケンクヮヤソショウガアレバ/ツマラナイカラヤメロトイヒ」、私たちや私たちの政府は、そう、アメリカとソ連に「ツマラナイカラヤメロ」とだけ言えばよい。イランとイラクの人たちにもそう言うのだ。今を現在を悪くし、私たちの存在が他の人たちの脅威になる、そのことだけはしてはならないのではないか。そうした想いを夢だ、と言うのなら、私たちは日本国民をやめねばなるまい。(『いのちの民主主義を求めて』、内山秀夫遺稿集刊行委員会編、影書房、2015年、p428~429)
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