2022年11月16日水曜日

日中韓3国共同歴史編纂委員会

 平和を望む時、歴史認識の差異などの原因による隣国同士の対立が障害になることは明らかである。慰安婦問題でギクシャクした事例がギクシャクした事例がそのことを物語っているといえよう。しかし、ドイッとフランスの間だけでなく、ドイツとポーランドも共同で歴史認識研究のテーブルにつき、その成果を上げていることは、大きな光である。
 そうした事例に学び、日本においても「日中韓3国の研究者、教育者の間で、国境を越えた歴史認識を構築するための有意義な試みと努力がすすめられてきている」ことを知り、大いに勇気付けられた。日中韓3国共同歴史編纂委員会によって、『新しい東アジアの近現代史 上・下』を「日中韓3国で一緒に刊行」していたのだ。
 日中韓3国による共同出版も、もちろん歴史的な快挙だが、”日中韓3国共同歴史編纂委員会”の存在そのものが、歴史的な快挙ではないだろうか。さらなる発展を期待したい。
 東アジアに平和共同体を建設するためには、国境を越えた歴史認識をつくりだす必要がある。2006年、ドイッとフランスは共同で編集した歴史教科書の現代史部分である『1945年以降のヨーロッバと世界(Europe and the World since 1945)』を出版した。これは、ドイッとフランスによる1930年代からの努力の結果である。ドイツとポーランドも1972年から同様な共同研究を開始し、その研究結果はすでに教科書編纂に影響し、2010年に歴史教科書編集への提言がなされた。いずれも国境を越えた歴史認識を構築した成功例として認められている。
 ヨーロッバの状況と比べて、アジア、とくに日本・中国・韓国などの国家の間では、歴史認識問題の面で差異が顕著にあらわれている。では、日中韓3国の間で歴史問題の対話をすすめることはできないのであろうか? さらに、国境を越えた歴史認識を構築することはできないのであろうか? こうしたなか近年、日中韓3国の研究者、教育者の間で、国境を越えた歴史認識を構築するための有意義な試みと努力がすすめられてきている。(『新しい東アジアの近現代史 下』、日中韓3国共同歴史編纂委員会編、日本評論社、2012年、p233)

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