アメリカにおいて、多くの市民が銃を所持している。それ故の悲劇が後を経たない。こうしたアメリカの銃社会を分析した『銃社会アメリカのディレンマ』では、次のように、銃器などの兵器の「恒常的需要のため、戦争が必要であり」とまで言い切っているのだ。
資本主義社会においては、人間の上に資本が君臨している。資本に人間社会が支配されているということもできる。資本論で明らかにされた物神性というものを、私はそう理解している。だから、巨大な軍事産業資本が恒常的需要を必要として人間どもに働きかけ、戦争を引き起こしている。得意になって戦争が不可避である議論の先鋒になっている論者にも、巨大な軍事産業資本が背後霊のようになって取り憑いているといって良い。いずれにしても、「戦争が必要」といった現実は異常であり、正さなければならない。
アメリカは武器を販売する国であり、それはアメリカの経済基盤になっているという現実があった。平和と家族を守るためという名目で兵器やけん銃が作られ、販売される。そして、皮肉なことに、その恒常的需要のため、戦争が必要であり、国内では、銃を使った犯罪が頻発しなければならない。(『銃社会アメリカのディレンマ』、丸山隆著、日本評論社、1996年、p189)
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