いまの世の中は「論理」が蔑ろにされる場面が目立ちます。ネット上の論争の中には、大半が議論とは呼べない代物が見受けられます。ただひたすら攻撃的な罵倒語を投げ合っているだけ。テレビの討論番組を見ていても、声と態度の大きい人が強引な論法で相手を黙らせ、勝ったように見えることが少なくありません。
国会の論戦や政府の記者会見はいわずもがな。「問題はない」「指摘は当たらない」といった根拠なしの強弁や、論理性のかけらもない言い訳などがまかり通っています。まっとうな理屈がなかなか通らない。議論の土台そのものが揺らいでいるのが、いまの大きな特徴であり、深刻な問題のひとつではないでしょうか。(『数学的思考ができる人に世界はこう見えている ガチ文系のための「読む数学」』、齋藤孝著、祥伝社、2020年、p248、強調は引用者による)
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