2022年2月1日火曜日

臨場感たっぷりの浮世絵

 日曜美術館「激動の時を生きた浮世絵師 月岡芳年」(2022/1/30)を見た。幕末、維新の動乱を生き抜き、明治の世に浮世絵の最後の華を咲かせた絵師で、半世紀ほど前血みどろ絵と呼ばれるむごたらしい作品で脚光を浴びたが、近年、アニメにも通じる迫力や情感あふれる作品も着目され、本の出版や展覧会が相次いでいるという。私は、掛け軸の絵のような縦長の画布に描くことによって独特の効果を出しているアイデアと、「月百姿」の随所に見られるアイデアに惹かれた。



 例えば、ここまでの絵では、何のことかわからない。実はこの絵は、仲間と共に平家討伐を企て捕らえられたが、仲間二人は許されたのに俊寛だけ許されず、島に取り残されたところが描かれている。仲間が帰っていく船が小さく描かれ、縦長に描かれたことで、断崖絶壁に立っていることが臨場感たっぷりに描かれている。
 「月百姿」の絵は、”畳に映った月あかりによる松の影”や、”波に映った月の光”など、風流とも言えるアイデアが素晴らしい。歌川広重の『名所江戸百景』というシリーズ絵もあるが、やはり、百景も集めると、それなりに迫力がある。それにしての、絵も”アイデアがものをいう”と、つくづく感じ入った。







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