住環境に住む人たちの幸福度を一番に考えているという建築家に出合った。NHK放送<SWITCHインタビュー達人達「中馬和彦×重松象平」(2022年2月12日)>に出演されていた重松象平さんである。大切にしているという幸福度の捉え方に特徴があって、未来社会のあり方を暗示しているように思えた。
幸福度というと、人によっていろんな尺度があって難しいけれど、みんながその都市に住んで楽しいな、好きだなと思える環境づくりを目指したい。それらのことを一言で言うと、それは「包容力」である。つまり、いろんな価値を持った人たちを受け入れる包容力のある環境、都市作り、その人なりの多様な幸福を迎えてあげられるような都市づくりを大切にしたい、というのだ。どこへ行っても同じような経験しか得られないような都市作りというのもダメで、そういう意味で「差異化する」都市づくりも大切、と言っていた。
重松さんの話を聞きながら、斎藤幸平さんが考えているコモンというものも、このようなものではないかと想像を巡らしていた。そして、「その人なりの多様な幸福を迎えてあげられる」という言葉の底には、個人の尊重、尊厳という憲法の基本原則が貫かれていることに気づいた。世界を舞台に活躍している建築家が、結果的に、仕事を通じて憲法の精神を実現されようとしている。なんと勇気づけられる話であろう。
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