憲法第九条ってものがあって、私たちは平和憲法を持っているから大丈夫だということであまりにも安心し過ぎてきたと思う。ところが、そのかたわらでもって世界第ハ位の軍備を持つに至っている。いろんなことにこれほど頬っかむりしていられる国というのは、ほかにはないのではないか。(『朝日ジャーナル』、1980, 10,24、p14)
よく考えれば、「憲法に反することを、憲法に従うと言いくるめる」ようなことは、人を馬鹿にした話である。平気な顔をして「白を黒」と言いくるめるようなものだからである。国民を騙し、世界をも騙してきたことになる。戦闘機一つとっても、これを戦力でないというならば、はっきりいって「嘘」であろう。それだけでない。論理的な矛盾もある。もし、「戦力でない」が真実ならば、防衛力には役に立たないから、もつ意味がない。もつ必要がない、ということになる。
私は、国をあげて嘘をつくと押していたら、青少年の教育にも、悪影響を与えるであろうことを心配する。だからと言って、九条を変えればいいというのではない。九条の精神を改めて世界に宣言し、併せて、徐々に自衛隊を縮小していくことを宣言するのである。
そうすれば、必ずや世界から祝福と賛意の声が殺到するであろう。そんなことはない、という声も、もちろん認める。だが、憲法九条の精神が地球の未来をも救うであろうことを考えると、やはり、世界からの、祝福と賛意の声が殺到することは間違いない。
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